海外売上比率の高い電池ビジネスを支える、技術×英語人材の育成。業務に直結する英語力の習得でグローバル人材プールを強化
- #英語コーチング

(左から、パナソニックエナジー株式会社 人事・総務センター
エナジーソリューション人事・総務部 人事課 渡辺様、プログリット営業担当門田)
導入前の課題・背景
- 海外売上比率が高く、北米データセンターをはじめ、グローバル市場での更なる事業拡大フェーズに入る中、海外案件に対応できるグローバル人材が圧倒的に不足していた。
- 日常的に英語会議など発生する中で、英語の苦手な社員は意思疎通に時間がかかり、結果、全体の進行に影響が出ることもあった。
- 英語に対する苦手意識から、駐在などに前向きな社員が少なかった。
- 豊富なラインナップで語学研修プログラムを用意しているが、利用者が少なかった。
導入および継続理由
- 一人ひとりにカウンセリングを実施し、英語力や業務の置かれている状況などを考慮した上で、完全カスタマイズのプログラムやスケジュールを組む柔軟性の高さ。
- 業務が忙しく英語学習に時間が割けない懸念が大きい中で、徹底的にサポートしやり切らせてくれるコンサルタントがいる。
- 別の部署のプログリット受講者の英語力が伸びていた。
導入による成果
- 受講者の平均学習時間:1.7時間/日(※1)
- 受講者の英語力の伸び:GSEスコア 平均11.5点向上(※1)(※2)
- 受講者の満足度:4.5(※1)(※3)
- 4名様が受講し、内1名様が半年間の継続コースを自費で継続受講
- 英語学習セミナーにより、社内の語学研修プログラム利用者が3倍以上に増えた
※1:2024年8月~11月プログリットのビジネス英会話コース3ヶ月プランを法人契約にてご受講いただいたパナソニック エナジー社員様の実績データ(n=4)
※2:教育サービス会社Pearson PLCが運営する英語力診断テスト「Versant English Speaking&Listening Test」のスコア
※3:プログラム卒業時の5段階満足度アンケート調査結果より平均値を当社算出
二次電池セルとシステムをワンストップで提供するパナソニック エナジーのエナジーソリューション事業部。海外売上比率が高く、グローバル市場での事業拡大が加速する一方で、“英語で顧客と交渉できる技術人材” が足りず、特定社員にグローバル業務が集中するという課題を抱えていました。
この課題に対する打ち手として、2024年秋、当社の英語コーチングサービス「プログリット」(以下、プログリット)を導入いただきました。今回は、導入の背景と成果について、同事業部人事部の渡辺様にお話をお伺いしました。
高い海外売上比率、専門知識と英語力を兼ね備えた人材の育成が急務に
渡辺様の現在のご担当業務について教えてください。
渡辺様:パナソニック エナジーのエナジーソリューション事業部で、人事として組織体制変更・人材育成施策の運用を担当しています。
エナジーソリューション事業部は、パナソニック エナジーの中核事業の一つで、二次電池、主にリチウムイオン電池を主製品として、エネルギー・インフラ業界に各種エネルギーソリューションの提供をしています。電池のセルとシステムを掛け合わせた形で様々なソリューションを提供しているのが特徴です。
英語研修を導入しようと思われたきっかけは何でしたでしょうか?
渡辺様:弊社は、グローバルに製造・販売拠点を展開しており、現在海外売上比率が高い割合を占めています。特に北米のデータセンター向けビジネスが急拡大中です。
ただ、いざ海外案件を誰に任せるかという話になった時、グローバル人材プールの母数が全く足りていない状況がありました。
社員の英語力は前々から課題ではあったのですが、グローバル人材の育成が直近さらに急務になったことで、英語研修の導入を決めました。
グローバル人材プールを増やす手段として、選抜して育成する他にも、英語人材の採用や他の事業部からの異動という手段もあるかと思うのですが、研修で育成することを選ばれたのはなぜでしょうか?
渡辺様:そういった意見は確かにありました。しかし、「技術に秀でた人材に語学を習得してもらう」か、「語学に秀でた人材に専門技術を習得してもらう」かという選択肢の中で、私たちは、現場で即戦力となる技術を持つ人材に語学力をプラスする方が、育成のハードルが低く、実効性が高いと判断しました。
よって、専門的なスキルを土台として持っている当社社員に英語力をつけてもらう形にしました。

必要なのは、業務に直結する英語力を育む研修
日常的にどういうシーンで英語が必要になるのでしょうか?
渡辺様:Web会議や、資料のやり取り、顧客の交渉などは日常的に発生しています。英語の苦手な社員は意思疎通に時間がかかり、結果、全体の進行にも影響が出ます。
駐在・出張に行かれる方たちは、英語を話せる営業とペアで対応するケースがあり、職場の責任者としては、将来的には一人でも対応できるようになってほしいという声があります。実際現地で働くとなると、人間関係も築かなければならず、通訳に頼り続けるにも限界があります。
英語ができない人でも、日常的に英語を使う機会が発生している状況でしょうか?
渡辺様:英語を使う機会は日常的に発生していますが、現状では英語が得意な社員に業務が偏りがちです。一方で、英語が得意でない社員もそうした場面に直面することがあり、コミュニケーションに不安を感じる方もいて、その経験が苦手意識につながることもあるようです。
なるほど。マインド面でも英語に対してハードルが大きくなりそうですね。
渡辺様:そうですね。海外のビジネスチャンスへの挑戦意欲にも少なからず影響が出ていると感じます。マインドを形成する要素のひとつとして、英語に対する自信や苦手意識が関係しているのではないかと考えています。
社内の福利厚生でGOLDプログラムという制度があると伺ったのですが、こちらはどういった制度でしょうか?
渡辺様:GOLDプログラムはパナソニックグループ全社員向けの語学学習プログラムで、英語や中国語など、言語の研修費用を一部補助する制度です。
ラインナップも豊富で、非常に有用な制度ではありますが、任意参加のため、現状では一部の社員にしか活用されていないのが実情です。
背景としては、制度自体の認知度や、語学学習へのモチベーション不足、さらに選択肢が多すぎて自分に合ったプログラムが選びづらいといった声もあるようです。
プログリット導入以前、社内研修以外に英語研修は実施していなかったのでしょうか?
渡辺様:エナジーソリューション事業部では、実施したことはありません。他部署では短期留学を検討したケースもあったようですが、日常業務への影響が大きく、実現は難しいと感じていました。特に現状の事業スピードを踏まえると、通常業務から離れて短期留学に送り出すのは現実的ではありません。
また、英語の基礎力が十分でない状態で短期留学に行っても、現地での学びが得にくく、かえって精神的な負担になってしまうのではないかという懸念もありました。
なるほど。日常業務と並行して実施できて、英語力が上がる研修を探されていたということですね。
渡辺様:そうですね。あとは、実務に活かせなければ意味がないという思いがあり、実際の業務シーンで使える英語力を身につけられる内容を求めていました。技術的な専門用語も多いため、研修が実務と切り離された内容だとなかなか定着しづらいと感じており、そうした点にも対応いただけると、より効果的だと考えていました。

決め手は、個々の状況に合わせた柔軟なカスタマイズ対応
プログリットを知ったきっかけは何でしたでしょうか?
渡辺様:他事業部からの紹介ですね。研修を探す際、まずは社内での取り組みを調べたところ、他事業部でプログリットを受講された方が、大きく成長されている評判がありました。実際に効果が出ているならと関心をもち、お話を伺ったのが最初でした。
プログリットを選んでいただいた理由は何でしたでしょうか?
渡辺様:一人ひとり個別にカウンセリングして、英語力や業務の置かれている状況などを考慮した上で、スケジュールやプログラムを組んでくれるという柔軟性ですね。例えば海外出張がある場合は、そのタイミングの特別メニューを作って、その他の期間でしっかり巻き返せるように調整するといったような、個別カスタマイズが決め手でした。
実務に活かせる英語を身につけてもらうためにも、こうした柔軟な対応が非常に大事だと感じていました。
あとは、短期集中というのもポイントでした。1年などの長期間だと受講者の負担も大きいですし、導入を決裁する側としても判断が難しい面があります。3ヶ月という期間も、まずは試してみようと決められたポイントの一つでした。
他の英語研修サービスは検討されましたか?
渡辺様:他の英会話サービスももちろん検討したのですが、レッスン外のサポートが物足りず。忙しい日々の中で、徹底的にサポートしてもらわないと結果が出ないのではないかと思ったので、やり切るまでコミットして伴走してくれるプログリットが魅力的に映りました。
今回の研修の対象者はどういった方でしたか?
渡辺様:事業部内にビジネスユニットがあり、今回は各ユニット長に受講者を推薦してもらいました。
推薦対象としては、普段の業務上英語が必要不可欠な方、今後の海外展開を中核で担う方など、まさに今、英語が必要な方です。
受講開始前に不安などなかったでしょうか?
渡辺様:忙しい中で英語学習に時間を割けるのか、という声はやはりありました。受講者は日常業務をリードする立場にある方たちで、非常に多忙な中での受講となったので、人事としても、途中で離脱する人がいないかという懸念はありました。
ただ、だからこそのコーチングではありました。ただでさえ自分の予定で精一杯な中で英語学習することになるわけですが、「英語学習はコンサルタントがついてマンツーマンでサポートしてくれる」ということを説明して、安心してもらえたと思います。
あとは、3ヶ月でどれだけ成果が出るのかは気になっていました。交渉ができるレベルまで引き上げるとなると、長い期間をかけなければならないものだと思っているので、今回の受講で今後の方向性を判断できるだけの成果が得られるかどうかには不安もありました。
英語力の向上とグローバルマインドの育成を実現
3ヶ月間受講いただき、皆様大変お忙しい中で毎日2時間近く学習され、英語テストのスコアもしっかり伸ばされました。今回の研修の成果についてどう感じていらっしゃいますでしょうか?
渡辺様:率直に、効果があったと感じています。まずは、全員スコアを伸ばすことができてよかったのと、会議で実際に英語が聞き取れるようになってきたという声があったり、受講者が実務で英語力向上を実感しています。
また、人事として大きな成果だと感じているのは、受講後に自費で継続受講を決めた人がいることです。今回の研修で、英語の必要性を感じたり、危機感を持ったり、海外プロジェクトに積極的に向き合えるようになったり、グローバルマインドが醸成されるところも目指していたので、「自分でお金を払ってでも英語を学び続けたい」という意欲を持つ方が現れたことは、とても嬉しかったです。
受講生の皆様には、具体的にどういったところにご満足いただいていますでしょうか?
渡辺様:学習スケジュールなど柔軟に対応いただいてやりやすかったという声は多くて、そこは当初期待していた部分だったのでよかったです。あとは、具体的にビフォーアフターを明確にして褒めてもらうことで、定期的に成長を実感できていたようで、継続をサポートする綿密なコーチングのおかげで毎日の学習時間を確保できたと聞いています。

グローバル人材プールの拡大を目指し、戦略的な研修設計を実現したい
今後の研修プログラムについて、さらに強化していきたいポイントなどあれば教えてください。
渡辺様:先ほど社内のGOLDプログラムのお話をしましたが、研修のラインナップが充実していても、希望制のため、自主性に任せるだけではなかなか行動に移してもらいにくいと感じています。サイトを見に行っても、どれが自分に合っているのかわからず断念してしまうケースもあるため、人事としては一人ひとりに合った道筋を示していく必要があると思っています。
あとは、英語学習に取り組む人を近くで見ることで、自分もやってみようという人が増え、学習の文化が自然と広がっていくことを期待しています。浸透という意味では、先日、英語学習の方法や継続の仕方をセミナーでご説明いただいたのは、とてもありがたかったです。セミナーのおかげで、GOLDプログラムの応募数も大きく増えました。
最後に、今後プログリットに期待することをお伺いできますでしょうか。
渡辺様:事業部全体の英語力を底上げしていくには、誰に・どの施策を・どのタイミングで打つべきか、事業部全体をマッピングして、戦略的に進めていく必要があると思っています。様々な研修設計の中で、プログリットの英語コーチングを誰に・どのタイミングで導入するのが効果的か見極めながら、最大限の効果を引き出す必要があると思っています。そういった踏み込んだ研修の設計部分も今後ご協力してくださるととても心強いです。