「下手でも、やる」 LIXIL幹部が1日3時間の英語学習で見せた、組織変革のリーダーシップ

  • #英語コーチング

写真右から栗田 順仁 様(LHT HRBP部 HRBP Global リーダー)、山崎 弘之様(HOUSING TECHNOLOGY 商品本部 本部長)櫨中 亮太 様(LHT HRBP 事業部担当人事 リーダー)

導入前の課題・背景

  • 海外売上比率20%を目指す中、日本に蓄積された技術知見を現地へ還元するための「言語バリア」の打破が急務となっていた。
  • 通訳を介せば実務が回るドメスティックな環境が続いており、リーダー陣が自ら英語で発信する準備ができていなかった。
  • 部下にグローバル化を説く立場でありながら、自身が「喋れない・聞こえない」現状に強い危機感があった。
  • 2025年10月のグローバルカンファレンスでの英語プレゼンを控えていたが、英語を使う準備と意識は十分ではなかった。

導入および継続理由

  • 科学的根拠に基づき「なぜこのトレーニングが必要か」を明快に説明するアプローチへの納得感があった。
  • コンサルタントが日々の進捗を緻密に管理し、事実に基づいたフィードバックを行うことで、多忙な中でも「やらなきゃ気持ち悪い」というルーティン構築ができ、圧倒的な「習慣化」への伴走があった。
  • スマホ一つで完結する仕組み(利便性の高いアプリ完結型)が、出張や移動の多いエグゼクティブのライフスタイルに合致した。

導入による成果(コーチング)

  • 受講者の平均学習時間:2.6時間/日。(※1)
  • 受講者の英語力の伸び:GSEスコア 平均12.4点向上。(※1)(※2)
  • 受講者の満足度:4.6。(※1)(※3)
  • 4名様が受講し、内1名様が半年間の継続コースを自費で継続受講。
  • 「地獄の3時間」がもたらした自信: 最も多忙な事業部長が車中学習などで1日平均2.5時間以上を完遂し、「この歳でもやり遂げられる」というリーダーとしての新たな自信を獲得。
  • 幹部層の率先した取り組みが社内に波及し、若手・ミドル層から自発的な受講希望が続出。


    (※1):2025年7月~12月プログリットのビジネス英会話コース3ヶ月プランを法人契約にてご受講いただいた株式会社LIXIL社員様の実績データ(n=5)
    (※2):教育サービス会社Pearson PLCが運営する英語力診断テスト「Versant English Speaking&Listening Test」のスコア
    (※3)プログラム卒業時の5段階満足度アンケート調査結果より平均値を当社算出

株式会社LIXILのハウジングテクノロジー事業部(以下、LHT)は、窓や玄関ドア、エクステリア製品、インテリア建材などを手がけ、豊かで快適な住まいを実現しています。国内市場が成熟する中、同社では10年以内に海外売上比率を20%へ引き上げるという目標を掲げており、アジア圏を中心としたグローバル展開が重要な成長戦略となっています。

この目標達成に向け、同社が最初に取り組んだのは、最も多忙な「経営陣・幹部層」のマインドセットを書き換えること。「通訳がいればいい」という甘えを捨て、経営陣の5名様が、1日3時間の学習という「修行」に身を投じ、英語コーチングサービス「プログリット」(以下、プログリット)を3ヶ月間受講いただきました。

今回は、本プロジェクトを推進したHRBP部の栗田様・櫨中様と、自らプログリットをご受講いただいた商品本部長の山崎様に、導入の背景と成果についてお話を伺いました。

グローバル化を阻む「見えない壁」──リーダー陣が抱えた危機感

まずは皆さまの現在のご担当業務について教えてください。

栗田様:私は、LHT HRBP部 に所属していて、LHTの中でも主にアジア圏の人事を担当しています。インドやタイ、フィリピンなど、日本以外のアジア各国の拠点をサポートしています。

 

山崎様:私は、商品開発を横串での支援や、研究部門や新規事業の創出を統括していています。バックグラウンドは研究職ですが、現在はビジネスの種を育てる動きも担っています。

 

櫨中様:私は事業部の人事として7つの事業部、商品本部を担当しています。昨年からは事業部に限らず、LHTの次世代人材育成プロセスの企画・運用も担当しています。

今回のHRBP部門以外の次世代人材の育成のために、グローバル人材育成プロジェクトが始まったと伺っていましたが、具体的にどのような課題があったのでしょうか?

栗田様:LHTがアジアでビジネスを拡大していく中で、避けて通れないのが『日本のリソースをどう活かすか』という課題です。商品開発も技術知見も、その多くは日本に蓄積されています。しかし、海外ではメールやZoom会議に英語が必須。ここに圧倒的なバリアがありました

 

山崎様:我々のハウジング業界は、正直に言えば日本語だけで仕事が完結できてしまう歴史がありました。海外メーカーとの交渉も展示会への視察も、これまでは通訳を介せば何とかなっていた。幹部クラスも、その実態に甘んじてずっと来てしまったんです。

 

櫨中様:英語が必要な層は全体で見れば数%かもしれません。しかし、『海外を伸ばす』という共通認識がある一方で、それを担うべきリーダーたちが準備できているかといえば、決してそうではありませんでした。その危機意識こそが、今回の『覚悟の受講』の原点です。

 

山崎様:上司が部下に『やれ』と言うのは簡単ですが、自分たちが喋れない、聞こえないでは足元をすくわれる。『まずいよね、自分たちが使えなくてどうするんだ』という声を真正面から受け止め、リーダー陣が率先して『私たちがやる』と腹を括ったんです。お金の心配をする前に、『やります』と即答しました。

“なぜこのトレーニングが必要か” 理系人材を納得させた理論的アプローチ

なぜ、数ある研修からプログリットを選ばれたのでしょうか?

栗田様:英語も、筋肉をつけるのと同じで『正しいフォーム』が必要です。ジムに行ってやり方を教わらないと効率よく筋肉がつかないように、プログリットは最初に『正しい勉強法』という型を教えてくれる。それが、今まで英会話をいくらやっても伸びなかった理由だと腑に落ちたからです。

 

櫨中様:型から入るのが苦手なタイプでも、プログリットのプロセスは自然と入ってきました。単語や瞬間英作文(スピーキング学習)など、中学英語レベルの基礎から応用へと繋がるプロセスが非常に明確で、自分自身が受講して3時間の学習を完遂できたことも、他の方へ勧める際の説得力になりました。

 

山崎様:私は以前、他社で英会話レッスンを受けていましたが、効果を感じられませんでした。当時は『教室に通う』ことが障壁になり、時間の確保も難しかった。プログリットはアプリ完結、さらにコンサルタントが徹底伴走してくれる。入り口として、この効率性は不可欠でした。

 

特に私は研究職出身の理系人間です。理屈で考えすぎて喋れなくなる弱点がありましたが、プログリットは『なぜこのトレーニングが必要なのか』を極めてロジカルに説明してくれました。理系に刺さるロジック、これこそが納得して取り組めた最大の理由です。

1日3時間の学習を「ルーティン」に変えた、泥臭い時間の捻出術

多忙な経営陣が「1日3時間」の学習時間を捻出するのは、もはや不可能に近い挑戦に思えます。

櫨中様:正直、人事としては懸念しかありませんでした(笑)。でも皆さんは、10月のグローバルカンファレンスという明確なゴールに向けて、「そこで少しでも今までとは違う自分を見せる」という不退転の決意で挑んでくださいました。

 

栗田様:象徴的だったのは、ある事業部長です。毎日が出張、会議、そして会食で埋まっている。私からも『本当に大丈夫ですか?』と言ったほどですが、彼は自分で予定をブロックし、車中での移動中にシャドーイングの録音をして送っていたんです。言い訳をせず、泥臭く時間を捻出する。その覚悟に圧倒されました。

 

櫨中様:1ヶ月目は皆さん本当に辛かったようです。でも、スマホで学習時間も相談も完結する便利さが功を奏しました。移動中や隙間時間があれば単語や多読をする時間に充てる。コンサルタントの方が事実に基づいて褒めてくれるし、指摘もしてくれる適度な緊張感がある。あの伴走があったから、皆さんは『修行』とも言える学習を完遂し、達成感さえ感じていました。

「下手でも、やる」トップが見せた”不格好な本気”が組織を動かした

リーダー陣がこれほどまでにストイックに動けたのは、個人の意志以外に何があったのでしょうか?

山崎様:それは、うちの経営陣の姿勢が非常に大きいです。経営陣が、たとえ『中学英語』だと言われても、一切臆することなく英語で積極的にプレゼンをするんですよ。その姿には、正直ちょっとグッとくるものがあります。経営陣が上手い下手関係なく英語で発信している。それを見せつけられたら、周りの人間が『やらない』なんて言えるわけがないんです。

タイでのグローバルカンファレンスの場でも、象徴的なシーンがあったと伺いました。

山崎様:ええ。あるシーンで、司会者が『日本語でのコメントもOKですよ』と前振りをしたんです。最初に指名されたのは、60歳近くの今まで英語とは無縁と思われた幹部の一人でした。私は、彼なら日本語で話すだろうと思っていました。ところが、いきなり英語で話し始めたんです。それを見て、もう全員が『あ、これは逃げられないな』と覚悟を決めましたね。

上層部が率先して「できない姿」を晒したことが、決定打になったのですね。

山崎様:その通りです。別に上層部がみんな英語が上手いわけじゃないんです。でも、『下手でも、やる』という姿勢をトップ自らが率先して見せている。そんな環境に置かれたら、もうやらないわけにはいかない。その泥臭いリーダーシップが、今回の変革の原動力になっているのは間違いありません。

導入後の成果:組織に起きた「ザワザワ」とリーダーの変容

実際に受講を終えて、組織にはどのような変化が現れましたか?

栗田様:タイでのカンファレンス後、やり遂げた事業部長が漏らした言葉が忘れられません。『この歳になって、辛いと思えることをやり遂げられたことが自信になった。息子に「親父すごいな」と言われたのが嬉しかった』と。年齢や忙しさを言い訳にせずにリーダーとしてやり切る姿勢が素晴らしいと思いました。

 

櫨中様:幹部層がこうして率先して取り組んだことは、社内にも少なくない『ザワザワ』を生み出しました。『あのリーダーたちがこれだけの学習をやり切ったのか』という事実は次世代人財にも伝わり、英語学習の必要性を示す強烈なメッセージになりました。経営陣が最初に見せた『泥臭い決意』こそが、組織変革の最強のエンジンになったんです。

【FOCUS】山崎本部長インタビュー:10年の独学で得られなかった成果を、3ヶ月で手に入れた理由

山崎様は、プログリット受講前10年近く独学で英語学習されていたと伺いました。

山崎様:2012年から、独学で英語には触れてきました。きっかけは東京大学の社会人向けプログラムで全く英語が理解できず危機感を抱いたことでしたが、

 

10年やってもリアルのニュースや映画になると、部分的にしか分からない。挫折に近い感覚でいた時に出会ったのがプログリットです。なぜ聞き取れないのか、音の仕組みを論理的に解説してくれたことで、初めて納得して学習に取り組めました。

※ここからは山崎様の担当コンサルタント西田(写真右)が受講期間中のエピソードを直接伺いました

山崎様は音読が苦手だと常々おっしゃられていましたが、プログラム期間中、1日も欠かさず取り組んでらっしゃいましたよね。

山崎様:「音読20回」は修行でした。ただ、やらなきゃ気持ち悪い、という“アスリートのルーティン化”で乗り切りました。18回でやめたら何か悪いことが起きるかもしれない。

 

そうやって自分を追い込むマインドを構築しました。かつて1年間、プライベートを削って学ぶ過酷な外部研修をやり遂げた経験があったので、それに比べればこの3時間は「朝飯前」だと言い聞かせていました。コンサルタントの方は大当たりで、相性も非常によかったですね。

2025年10月にタイで開催されたグローバルカンファレンスでの手応えはいかがでしたか?

山崎様:英語でコメントした際、周囲から『山崎さんの英語、初めて聞いたけど凄いじゃん!』と驚きの反応をもらえました。

 

10年自力でやっても得られなかった成果が、この3ヶ月の「型」の習得でバッチリ出た。コンサルタントから最後に言われた『今辞めたらせっかく伸びた英語力が戻っちゃいますよ』という殺し文句のおかげで、今も自習を続けられています。

変革は、上層部の「本気」から始まる

栗田様:英語は単なるツールですが、それを習得しようとするプロセスは、組織のマインドセットを根本から変えます。上層部が率先して泥臭くやる姿勢を見せることが、組織全体のグローバル化を加速させると確信しています。

 

櫨中様:幹部層の皆さんは、ご自身が体験したことで、部下に対しても「なぜ必要なのか」をストーリーとして伝えられるようになりました。今後はこの熱量を全社へ普及させ、グローバルで活躍できる人材のプールを広げていきたいです。実際に、HR内でも若手が自ら英語を学び始めるなど、良い変化が起きています。

 

山崎様:ステレオタイプの英会話教室で止まっているリーダー層にこそ、プログリットを知ってほしい。「時代は変わった、教室も本もいらない。ロジカルな型と強制力があれば、忙しくても結果は出る」と。この3ヶ月で手に入る“自走できる型”は、ビジネスパーソンにとって最もリターンの大きい投資になるはずです。

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