コーチングと実践の二本柱で、「自信」と「危機感」を持たせたい
- #グローバルマインド研修・実践力研修
- #英語コーチング
(左から、SOMPOホールディングス株式会社 人事部課長代理 吉岡様、人事部主任 プラットリー様)
導入前の課題・背景
- 次世代グローバル経営人材の育成を目的として、選抜者向けに海外のビジネススクールと提携したオリジナルプログラムやグループ外のグローバル企業でのOJTを実施している
- 参加者には事前に英語力を高めてもらう必要があるが、通常業務や事前研修等も重なり大変多忙な中で英語学習の時間を確保し、短期で英語力を向上させる必要があった
- 英語の基礎力を身につけても、グローバルな環境でのディスカッションでは力を最大限に発揮できないということが発生していた
導入および継続理由
- 英語コーチングは、カスタマイズの的確さやフォロー体制の手厚さで、英語力を着実に向上できる
- 実践研修は、現地を想定した本番さながらの緊張感の中でのディスカッションで、「事前に危機感を持ってもらい、学習意欲を高めたい」という人事としての要望に応えている
導入による成果
- 受講者の平均学習時間 2.7時間/日
※2020年以降、プログリットのビジネス英会話コース2ヶ月プランを法人契約にてご受講いただいたSOMPOグループ社員様の実績データ(n=26) - 英語コーチングで、講義についていく英語力や、学習習慣が身についた
- 実践研修で、ディスカッション経験を積みながら、英語学習のモチベーションが向上した
- 最も英語力が低かった参加者が、英語コーチングをきっかけとして自信をつけ、最終的に海外拠点での勤務を希望するまでに成長した
SOMPOホールディングス様では、将来のSOMPOグループの経営をグローバルベースで牽引できる人材を育成するために企業内大学「SOMPO Global University(以下、GU)」を設立し、毎年各国からの選抜者が参加する海外のビジネススクールと提携したオリジナルプログラムの開催や、グローバルな環境での経験を積めるよう日本人の選抜者の社外OJT派遣を実施されています。
そんなGUプログラムの事前語学学習として、選抜者の方には当社の英語コーチングサービス「プログリット」(以下、プログリット)を2ヶ月間ご受講いただいています。今年度から、新たに実践研修も追加でご受講いただいており、その背景やご感想を、SOMPOホールディングス人事部課長代理 吉岡様と、人事部主任プラットリー様にお伺いしました。
英語コーチングは、カスタマイズの的確さやフォロー体制の手厚さが魅力
プログリットを導入いただいた目的である「GUプログラム」について、詳しく教えてください。
プラットリー様:GUプログラムは、次世代のグローバル経営人材の育成を目指し、2012年にスタートしたプログラムです。社内公募の中から選抜されたメンバーが、海外のビジネススクールと提携したオリジナルプログラムやグローバルな環境での社外OJTなどに1年間参加し、経営知識や多様な人材との協働の経験を得ています。
プログリット導入以前は、何か英語研修を行われていたのでしょうか?
プラットリー様:以前は、海外への短期語学研修を行っていたこともありました。ただ、それではプログラムで通用する英語力は身につかず、前任の人事担当者がプログリットを受講してみて英語力の伸びを実感したというところから、研修内容を変更した経緯があります。
GUプログラム参加者の皆様への研修は5年目となりますが、継続してご利用いただいている1番の理由を教えてください。
吉岡様:参加者は4月からGUプログラムに本格的に参加することになるのですが、その直前は本当に忙しいんです。所属部署での通常業務に加えて引き継ぎ業務もありますし、さらには最低でも一日1時間の経営知識のインプットを行います。
このように大変多忙な中で英語学習をやってもらうことになるので、学習を継続し、さらに成果を出すというのは一人ではかなり難易度が高いんですよね。一人では到底無理があるので、そこを専任のコンサルタントが伴走してくれるのが魅力です。
実際に、プログリットをやっている期間は、英語学習にかける時間が全く変わってきます。成果はもちろんですが、まずはどれだけ時間をかけられるかが大事ですよね。また、課題もレベルも一人ひとり異なり当然やるべきことも十人十色となる中で、そこを適切に個別カスタマイズしてもらえるのも大きいです。
GUプログラムに手を上げてくれるのは、オンライン英会話などを活用して、これまでもすでに自分で英語力を伸ばしてきた人たちです。ですが、自らの課題が正しく分かっていない中でいくら学習を続けても実践につながる成果がなかなか出ないんですよね。
プログリットを受講することで、自身の課題ややるべき学習が明確になる。そうなるとモチベーションが上がり、学習時間を確保できる。そして成果が出る、という好循環が回っているように思います。
プラットリー様:他にもコーチングサービスはありますが、カスタマイズの的確さや、受講期間中のフォロー体制の手厚さ、加えて今までの評価や成果を見て継続する判断をしています。
英語力に自信がなかった社員が、海外拠点での勤務を希望するまでに成長
プログラムに参加される方の英語力はどれくらいのレベルなのでしょうか?
プラットリー様:英語の基礎力は最低限あるが、すぐに実践で使えるレベルではない、という人が多いですね。
プログラム自体、「グローバル人材」ではなく「グローバル経営人材」を育てる、というのが目的なので、英語ができるからプログラムに申し込むというよりは、「グローバルリーダーになりたい」という思いで、英語が苦手な方も申し込んできます。
プログリット受講により、基礎力や聞く力の向上を実感している人が多いのですが、ビジネススクールの講義では、聞けるか、読めるかがとても重要です。まずそこの力を2ヶ月間で身につけた状態で講義に臨めるのは、参加者にとって大きいと思います。
プログリット受講前後での社員様の変化について、印象的だったことはありますでしょうか?
プラットリー様:2ヶ月の受講でVersantスコア(※)が10点アップした社員がいて、その社員の成長はすごかったですね。
もともとグローバルで活躍したいという気持ちが強く、モチベーションもコミュニケーション力も高かったんですが、英語力だけが課題でした。面接の際、自分は情熱的な人間であることを伝えるために「I’m a hot man」と言っていたくらいです(笑)。
※ VERSANTとは、教育サービス会社Pearson PLCが運営する英語力診断テスト。一般的に、1ヶ月の留学で1点伸びると言われている。
吉岡様:そんな彼が、プログリットで一日4時間程度の学習を継続して英語力を大きく伸ばしました。実際の講義でも物怖じせずディスカッションに参加していて、1番成果を出していましたね。この春に1年間のGUプログラムを終えて、4月からは海外の拠点に配属となります。
あとは、プログリット受講が足がかりとなり、マインドが大きく変わった社員も印象的でした。当初、参加者の中で1番英語力が低く、自信もなかった社員が、「プログラム終了後は海外で働きたい」と自ら申し出てきたんです。
プラットリー様:プログリットで基礎力がついたことで、ビジネススクールの講義になんとかついていくことができて、OJT先の海外メンバーともコミュニケーションも取れるし、その中で得られる学びも変わってくる。それがやる気にも自信にも繋がったんだと思います。
最初の彼からすると海外を希望するなんてありえないと思っていたので、この変化には本当に驚きましたし、人事としてとても嬉しかったですね。彼も、この4月から海外拠点で勤務します。
現地さながらの実践研修で、危機感を事前に味わってもらう
今年度から、英語コーチングに加えて、ディスカッションなどを行う実践研修も導入いただいています。こちらはどういった理由で導入いただいたのでしょうか?
吉岡様:プログリットで英語力が伸びるとはいえ、2ヶ月の英語学習を終えていきなり現地に行っても、現実はやっぱり厳しくて。実際にディスカッションする経験がないと、基礎力があってもなかなか喋れないんですよね。
これまでのビジネススクールでの講義の中で日本人参加者を見ていると、他の海外からの参加者より発言が少なかったり、「辛いです」というコメントをもらったりもしました。
プラットリー様:自分の中に言えることはあるはずなのに言葉が出てこない。分かっていても伝えられないという状況が発生していたので、これはディスカッション力やコミュニケーション力を強化しないといけないなと考えました。ディスカッションについては、実際にそれをやったことがあるかどうかの差が大きいと思い、実践研修をしてほしいとお願いしました。
実践研修のご感想はいかがでしょうか?
プラットリー様:私たちもデモクラスを体験しましたし、実際の研修もオブザーブしているのですが、こちらの要望に応えた研修をしてくださっているのがとてもありがたいです。
弊社の場合、これから受講するプログラムが決まっていて、どういう挫折や悔しさを経験するかも見えている。だからこそ、そこで感じる危機感をもう少し前の段階で味わってもらいたかったんです。
例えば、ディスカッションをする中で、何を言うかを考えて少し黙ってしまうタイミングがありますよね。そういう時、英会話の先生だとこちらの回答を待ってくれます。でも実践研修の講師の方は、間髪入れずに意見をバンバン入れてくれて、本番さながらの緊張感があります。
吉岡様:いざ海外に行ってみると、「本場のディスカッションはこんなに違うのか」という声があがります。今しっかり英語学習しなければ後悔することは分かっていても、言葉だけではどうしても伝えきれない。実践研修は事前に臨場感と危機感を感じる場としてとても機能しています。
導入前は、日本人講師なのでどれくらい臨場感があるのだろうかと思っていたのですが、カウンターの入れ方など単なる英会話レッスンでは太刀打ちできないリアルを味わえるものになっていて。ここで参加者は悔しさや危機感を覚え、それがモチベーションになり、英語コーチングの学習時間に反映されていきます。実際、1日あたりの学習時間は3時間を超える人が多いです。
3.5時間以上確保できている方も複数いらっしゃると伺いました。
プラットリー様:そうなんです。それくらい意欲の高い人たちが来てくれているので、あとはどうやって英語力をつけた上でGUプログラムを経験し、そして最後に達成感を持ってもらうか、ということを考えています。
吉岡様:選考の段階ではポテンシャルを見ています。英語力がそこまで高くないとしても、短期間でどれだけ成長できる人なのかを見ているんです。なのでこちらとしても、彼らのやる気に値する研修を用意しておきたいんです。
「自信」と「危機感」を良いバランスで用意したい
最後に、今後プログリットをどのように活用される予定か教えてください。
プラットリー様:英語コーチングについては、今まで続けてきて成果が出ているので辞める理由がないと思っています。
実践研修はまだ最後まで終わっていないのですが、明らかにモチベーションが変わっているのを感じます。他の参加者が現在どれくらいできるのかを知る機会にもなり、お互いに刺激を受けていると思います。その点も、一対一で英会話をやっているのとは全く違いますよね。
吉岡様:英語コーチングで着実に英語力を伸ばし自信をつけ、実践研修でリアルを味わって危機感を持つ。今後も、英語研修を通して、「自信」と「危機感」を良いバランスで用意できると良いですね。
実践研修について今回どのような成果が出るのか楽しみですし、今後も期待しています。